2019年5月26日(日)から1泊2日で小学3年生の次女を連れて伊豆大島へジェット船で行ってまいりました。以前から行きたいと思っていた三原山(758m)のピークハントと温泉とキャンプが目的です。登山というより軽めのハイキングかな。台風の季節になると船が欠航するかもしれないので5月がベストかもしれないですね。ただしこの日は東京都心の最高気温が32.6℃を記録してしまう歴史的な高温記録日だったらしく、伊豆大島の三原山も爽やかさが全く無い真夏の低山ハイクという感じでした。
今回の山行ルート
今回の交通費など
JR | 浦和駅→新橋駅 | 大人480円、小人240円 |
ゆりかもめ | 新橋駅→竹芝駅 | 大人190円、小人100円 |
ジェット船 | 竹芝桟橋→伊豆大島岡田港 | 8,540円(大人+小人、20%割引) |
レンタカー | 24時間+3時間 | 11,000円(免責保険料込) |
大島バス | 三原山温泉→三原山頂口 | 大人350円、小人180円 |
ジェット船 | 岡田港→竹芝桟橋 | 8,540円(大人+小人、20%割引) |
ゆりかもめ | 竹芝駅→新橋駅 | 大人190円、小人100円 |
JR | 新橋駅→浦和駅 | 大人480円、小人240円 |
三原山温泉@大島温泉ホテル | 日帰り入浴・大人800円、小人400円 |
トウシキキャンプ場 | 無料(要電話予約) |
都立大島公園・動物園 | 無料 |
愛らんどセンター御神火温泉 | 入浴料・大人700円、小人300円 |
交通費は30,630円+レンタカーのガソリン代。竹芝桟橋から乗る東海汽船のジェット船の料金はインターネット割引で20%引きだった。 伊豆大島への交通手段は3通り。今回の様にジェット船で片道1時間45分で飛んでいくか、夜10時発~朝6時着のフェリーに揺られていくか、調布飛行場から大島空港まで25分の空の旅を楽しむか。料金と所要時間のバランスが取れているのはジェット船かな。
竹芝桟橋~伊豆大島岡田港
朝から暑い。竹芝桟橋8:50発のジェット船に乗るため8:30頃に到着。登山用のでかザック装備でゆりかもめに乗ると違和感がすごい(笑)。ちなみに浜松町駅北口から竹芝桟橋客船ターミナルまで距離800mで徒歩10分程度なので歩いてもOK。
今回乗る船がこれ。全身ピンク。1時間45分で伊豆大島まですっ飛んでいってくれます。ジェットフォイルともよばれるこの高速船は、2基のジェットエンジンを動力にして海水を勢いよく後ろへ噴射することで推力を得て時速80kmにも達することができる優れもの。
そしてこの船の名はセブンアイランド愛。1980年にボーイングが建造したもので、アルゼンチン、米国、カナダ、関西汽船で使用された後、2002年からピンク色になって伊豆諸島航路に就役しています。もう40年選手か~。姉妹船のセブンアイランド虹(1981年ボーイング建造)は2020年6月に新造船に置き換わるそうです。船体のみ新造で、エンジンは既存のものを流用するそうな。



エンジンを始動するとキーンとタービン音が聞こえる。座席は高速バスと同じような感じ。シートベルト着用の指示も出ます。時々ジェット船が水中生物や流木と衝突して怪我人が出ているので、車と同じようにシートベルトは締めておきましょう。途中で水中翼に何かが絡まったということで一時停船したものの、ほぼ時間通りに伊豆大島へ到着。ジェット船が入れる港は元町港と岡田港の2つがあり、今日は岡田港に入港。
今回は島内の移動にレンタカーを利用。ネット予約がしやすかったJSオートレンタカーで黒い小型車を借り、早速三原山の登山口へ向かいました。もちろん岡田港からレンタカー事務所まで送迎車あり。
三原山の大島温泉ホテル
大島温泉ホテルの外見は古そうですが、内装は普通に清潔で、お客さんもひっきりなしに送迎バスでやって来る人気の宿。露天風呂からの眺めが良くておすすめですよ。
レンタカー事務所から大島温泉ホテルまで10分程度。ここの駐車場にレンタカーを止めて、ホテル前のバス停から三原山山頂口バス停まで3kmをバスで行きます。一人だったら歩いてもいいけどこの日は暑すぎて子連れで舗装路を歩く気になれず。三原山の火口をぐるっと廻ってまたこのホテルに下山する予定です。
以前三原山登山について検索した時、ここの売店でおにぎりセットを買った記事を目にしたことがあり、もしまだ販売していたらここのおにぎりを行動食にしようと思っていたが、今回は見当たらなかった。登山口周辺の売店も全て閉まっていたので、今回の行動食はカロリーメイトだけ。子連れなので、水は多めに(4リットルとペットボトルのジュース)持っていきます。
三原山の火口巡りへ出発~
立派な展望台がある。霞んでいるけど今日はいい天気。鳥が写り込んでいる↑。
三原山の火山活動について展示してあったので出発前に見学。これから登る山の歴史や構造について学習できるのはいいですな。
火口のすぐそばまで舗装された歩道が続く。陽射しを遮るものが無いので結構つらい。日焼け止めとツバの広い帽子必須。5月だと思って油断すると日焼けで真っ赤になりそう。
歩道沿いのあちこちにこうしたシェルターが設置されていた。日陰のいい休憩スポット。
1986年の噴火時に流れ出た溶岩流の先端部。当時の全島避難のニュースはよく憶えてます。
ここには当時の舗装路が残されている。
下の展望台から約120m登って上の方まで来た。この先の三原山神社の辺りまで舗装路が続く。私は貧乏性なので登山靴で舗装路を歩くと靴底がすり減るのがもったいなくて抜き足差し足忍び足になる。自分だけかな?
暑すぎるので火口見学道を使って火口のそばまで行くことはせず、このまま火口一周コースを反時計回りで辿ってから大島温泉ホテルへ戻るルートを取ります。途中の火口展望台にはトイレあり。
暑いのに元気だな~。
三原神社へ寄り道。ちょっと下るだけです。ここは1986年の噴火時、ギリギリまで溶岩が迫ったものの無事だったところ。
ちょっとお参り。
三原神社の由来。
三原山のゴジラ。
黒い溶岩のゴツゴツ感が確かにゴジラっぽい。
ブラタモリで紹介されそうな地形がたくさんある。
三原山火口。ここは火口周囲をぐるっと廻って半周過ぎたあたり。1986年の噴火後、黒い溶岩に覆われた三原山も今はこうして緑が復活している。
山頂中央火孔についての案内板。
あのピークが三原山の最高標高地点だったと思う。
山頂まであともうちょい。
山頂から見る火口壁の地層。
さて、暑くてたまらんお鉢巡りを終わりにして大島温泉ホテル方面へ向かいます。
基本的によく整備されていて非常に歩きやすい。子供の登山靴には溶岩の小石が何度か入っていたのでスパッツもあると便利。テキサスコースも昔は溶岩だけの荒涼とした風景を楽しむことができたのでしょうが、今では植生がある程度回復してますね。樹木はまだまだ。
しばらく日陰が無い道をとぼとぼと歩く。あち~。
何かが飛んでると子供が騒ぐのでよく見たら、空中に浮いている様に見える天然ガスのタンカーが航行中だった。念のため、宇宙人が迎えにきたようだと言い聞かせておきました。水平線がかすんでよく見えないので海と空の区別がつきませんね。
火口の下~大島温泉ホテル
下の平坦な所に降りてきた。ザクザクする溶岩で出来た道なので下りは歩きやすくて楽でした。
一応簡単な車止めがある分岐に到着。ここはテキサスコースと温泉コースの分岐だったと思う。テキサスコースや裏砂漠コースを取ると大島の東海岸にある大島公園や動物園などへ出られます。
分岐点からしばらく歩くと噴火時の溶岩流の影響を受けなかったエリアの樹木が残っていて、ようやく日陰で休憩できた。両側から樹木が覆いかぶさる感じはトトロっぽいね。こんな直線の道が大島温泉ホテルの裏まで続く。
だいぶ疲れてきた模様。
まだかいな~。この辺りで水残量ゼロ。いつもより水の消費量が多い。
ホテルの裏に咲き誇っていたつつじの花。つつじといえば車道と歩道を分けるように植えられている背が低めの樹木という印象が強いですが、ここの固有種である大島つつじは背が高い。単に剪定されていないだけかな?
大島温泉ホテルの風呂
レンタカーを止めておいた大島温泉ホテルに着いたら早速汗を流しに風呂へ。入浴料は大人800円、子供400円。露天風呂からは三原山を眼前に一望でき、風も爽やかでなかなか良い風呂でした。
浴室は蒸し蒸しで暑い。たまたま他にお客さんがいなかった。
トウシキキャンプ場へ移動
風呂でさっぱりした後は大島南端にある「トウシキキャンプ場」へレンタカーで移動。利用料は無料ですが、前もって予約する必要あり。連絡先は東京都大島町町役場観光課( Phone: 04992-2-1446 )。役所のウェブサイトのアドレスはよく変わったりするのでご自分で検索してください。以前はオンライン予約フォームがありましたが、今はどこにあるのか行方不明です。
キャンプ場のシャワーは水着で使うやつで、トイレはこの中。炊事場はまあまあきれい。魚をさばいた後のゴミが流しに多少残っていた。ゴミ捨て場に銛の刃がむき出しで捨ててあったのは危ないな~。
潮風で脚が錆びて破損したキャンプ場内のテーブル。
かまどに薪が残っていたので夜に使わせてもらった。
トウシキキャンプ場の奥の方の芝生は養生中で立入禁止になっていた。
モリを捨てた人はこの下の海岸で魚を捕まえたんでしょう。
広いキャンプ場ですが、結構海風が強いので風の影響が少ないところにテントを張ったほうがいいでしょう。
面白い地名、クダッチ。
キャンプ場から車で5分くらいの波浮港見晴台へやってきた。ここも昔の噴火口。西海岸にいれば海に沈む夕陽を見られたはず。
この黒い車がレンタカー。しっかり整備されたいい車でしたよ。トウシキキャンプ場は駐車場に車を置いて荷物を運び入れる形式のキャンプ場。芝生に車の乗り入れは出来ない。夜は隣のテントのグループと仲良くなって話が盛り上がりました。名古屋山岳同志会の皆さん(けんさん、ホーリーさん、おさちゃん、よこちゃん)、子供の相手をしてくれてありがとうございました~。
翌日は大島観光
2019年5月27日(月)、朝は風が気持ちいい。朝ごはんのサンドイッチ類を買いに、昨日クダッチで見つけた自販機コーナーへ行く。ちなみにこの日は運動会の代休です。
これがクダッチの「メルシー」という自販機コーナー。有名店っぽい大関寿司の向かい側にある。
アメリカだと大学でよくこの手の自販機を見かける。久しぶりに見た。
お菓子類やカップラーメンもあります。
サンドイッチを温めるのはここで。
ハムとチーズのサンドイッチは普通にうみゃかった。これで朝ごはんを済ませ、テント撤収。
今日は大島の東海岸沿いにドライブ。筆の穂先の様に見える筆島は、大昔の噴火時に火口の中心部にあったマグマの通り道で固まってしまった溶岩の塊。左の岩壁にも噴火口の跡があるらしく、昔から本当にあちこちで噴火が起きているらしい。
筆島についての説明版。
途中で横道へ入り、くねくね道をしばらく進むといきなり「進入禁止」と路面に記されていますが、無視して良いらしいのでそのまま進むとここ「月と砂漠ライン入口」前の駐車場に到着。駐車場というか、車を止めてもOKな行き止まりですね。
ちなみに場所はここ。
ここから櫛形山まで10分ちょいで行ける。しかし車から降りると超暑い。もう真夏か⁉子供ももう歩きたくないと言い出したので櫛形山行きは中止。
晴れていれば眺めは良さそう。
都立大島動物園はまさかの入園無料。平日でほぼ客のいない園内を散策。鳥やレッサーパンダなど見て回りましたが、一番衝撃的だったのはキョンが本当に居たということですかね(笑)。がきデカの「八丈島のキョン」は意味不明のギャグだとばかり思っていた!



1970年の台風により大島公園動物園の檻が破壊されて逃げ出したキョンは数を増やしてしまい、農作物を荒らす害獣として捕獲対象となっているそうです。房総半島の方でも同じような事が起こっているみたいですね。
岡田港の東側に日の出浜という海水浴場があり、その波打ち際で遊んだり。
大島空港そばの「ぶらっとハウス」まで移動して、大島牛乳を使った濃厚なソフトクリームを味わったり。ジャージー牛のソフトクリームと同じくらいうまかった。
場所はここ。



その後「愛らんどセンター 御神火温泉」の風呂で汗を流しました。
昼ご飯は「雑魚や紀洋丸」でべっこう丼セットとお子様セット。人気店らしいけどやけに値段が高い定食だった。他にもっと美味しい店があるかも。
船の時間が近づいてきたので岡田港に移動し、レンタカーは指示された通り港の駐車場に止めておいた。岡田港の待合所は2019年2月にオープンしたばかりでトイレも清潔なり。ここでお土産のくさやを買ったが、家のガスコンロで焼いたら後悔した(笑)。
竹芝桟橋行きのジェット船が到着したので乗り込む。1530発で1715に竹芝桟橋着の予定。
島の北部にある岡田港から見た三原山に別れを告げる。と言っても、伊豆大島のことを結構気に入ったのでまた来ると思います。
Reliveで伊豆大島三原山の山行を振り返る
Relive ‘2019/05/26 伊豆大島・三原山お鉢巡りと温泉’