日程 | 【日帰り】2022年06月26日(日) |
メンバー | ぬこしち・まさ・みー |
天候 | 曇り時々晴れ |
アクセス | 利用交通機関 車蔵王刈田峠のリフト前駐車場を利用 |
地図・ルート・標高グラフ・移動ペース
歩行距離:8.1km
累積標高:259m(登り)、259m(下り)
歩行時間:2時間14分
休憩時間:1時間06分
グレード:
コース定数:9.9
コース定数の目安●10前後:体力的にやさしく初心者向き ●20前後:一般的な登山者向き ●30前後:日帰り登山の場合、健脚者向き ●40以上:日帰りでは困難。1泊以上の計画が必要。
行程とコースタイム
- 日帰り
- 行動
- 2時間14分
- 休憩
- 1時間06分
- 合計
- 3時間20分
今回の山行の費用
交通費 | 高速 | 浦和~白石 | 4,770円 | 計 | 9,770円 |
白石~浦和 | 5,000円 | ||||
リフト | 蔵王刈田リフト | 750円(往復・6歳以上) | 計 | 2,250円 | |
温泉 | 日帰り入浴 | バーデン家壮凰 | 大人900円・子供400円 | 計 | 2,200円 |
合計 | 14,220円 |
参考リンク
刈田駐車場からリフトで上がり、刈田岳と熊野岳を周回
雲が上がり始めたのを見計らって刈田岳へ出発
[09:22]この日の蔵王は登山者用の天気予報によると朝から晴れのはずだったのだが、刈田駐車場へ07:00頃に到着してみると一面真っ白けの濃密なクリーム状の霧に包まれていた。ガッスガスの状態で歩き始めてもあまり面白くないので、しばらく車内で仮眠を取りながら待機すること2時間。9時頃になると西の空が明るくなってきて、雲が飛ばされ稜線の方がチラッと見えたりするようになったので準備開始~。ここの駐車場のトイレはきれいでいいですね。真っ白けでリフトの乗り場も見えなかったのに、9:20になると雲底が急に上がってきました。
この時間だったら蔵王ハイラインの方に行って、蔵王山頂レストハウス前の駐車場に止めたほうが安上がりだったかなと思ったものの、時すでに遅し。朝7時前だと蔵王ハイラインは閉まっていました。
山でも観光地だとよく見かける写真の押し売り。撮影は停止中だった。
雲が上がったので見えるようになった刈田駐車場は結構広いです。
上の降り場ではまた雲に包まれた。
蔵王にはコマクサが生えているらしいが、今回見かけたのはこの小さい株だけ。
右に折れて刈田岳へ向かいます。
蔵王のお釜の出来た仕組み。
刈田岳山頂へは観光客向けの遊歩道で登ります。
この碑の先へ下った所に避難小屋がある。
[09:47]刈田岳から雲の切れ間に見えたお釜。
この避難小屋はコンクリの外壁をさらに岩石で覆った珍しいタイプ。モルタルを練って石を固定するという面倒な作業を考えると、どうしてわざわざ山の上でこんな事をしたのか不思議になる。わずかな隙間に水が入ると凍結してさらに隙間が広がってしまい、せっかく貼り付けた石が崩れ落ちている。
少し突き出た感じの出入口。
左の一段高い出入口は積雪期用。
下段の出入口は、扉にさらに開け閉め出来るドアが付いている。
刈田岳避難小屋の内部。
整理整頓され、手入れが行き届いている。
蔵王は活火山であり、直近だと1940年に小規模な水蒸気噴火が起こり、2018年にお釜の南側、つまり刈田岳側が隆起して噴火警戒レベルが2に上がったりしています。このヘルメットを使うような事にならなければいいですな。
刈田岳山頂直下の刈田嶺神社へ寄り道。人が群がっている所で御札や山バッジを購入できます。
風雪に耐えられるよう鉄筋コンクリートで作られた社。
刈田岳~お釜経由~熊野岳
刈田岳で時間を潰していると雲底がさらに上がり、お釜がよく見えるようになった。熊野岳はまだ雲の中。この奥に続くルートでお釜を観察しながら熊野岳を目指します。
やはりお釜は一番近い真正面?から見るのが格好いいですね。
後ろを振り返る。ピークにピョコッと出っ張った神社が見えるのが刈田岳。
さて熊野岳も見えるようになってきましたぞ~。左の一番高い所辺りが熊野岳山頂で、右端に見える四角い出っ張りが熊野岳避難小屋。あの避難小屋の辺りでランチにしようと思います。
[11:07]熊野岳避難小屋に到着。この避難小屋も外壁がさらに石で覆われている。一体何のためだろ?完成当初の白くて四角いコンクリの人工物が嫌われたのだろうか?
刈田岳避難小屋と違って熊野岳避難小屋の内部は少し湿った感じがする。
鉄筋コンクリートの外側に作られた石とモルタルの覆いがかなり分厚いことが分かる。コンクリの外観を目立たなくさせる以外の用途だと、、、噴火への備えのつもりかな?
避難小屋の前に座るのにちょうどいい段差があったのでそこで今日のランチ。
上空の雲が取れるともっと遠くまで見渡せるのでしょうが、今日の視界はこの程度。約1時間のランチ休憩の後、熊野岳山頂へ移動開始。
すぐ近くに昔の熊野岳避難小屋石室の跡があった。
どんなふうに屋根が掛けられていたのだろうか?
反対側から見た石室跡。石で周囲を囲って屋根をかけただけの石室(岩室ともいう)の跡は避難小屋跡としてあちこちの山で見かける。昔登った伯耆大山の山頂にも似たような石室跡があったな~。北アの白馬大雪渓の上の方にも岩室跡があったはず。
熊野岳山頂手前にあった、仙台二中遭難者の供養碑。仙台二中とは旧制中学時代の呼び方で、現在の仙台二高のことである。遭難が起きたのは大正7年(1918年)10月23日の晩秋で、教師4人生徒151人が宮城の青根温泉から蔵王温泉まで徒歩で修学旅行中だった。ここ熊野岳山頂付近で暴風雪に巻き込まれ、道を失った教師2人と生徒7人が石室で凍死した事故の供養碑がこれである。9人が亡くなった石室というのが先程見た熊野岳避難小屋石室跡なのだろうか?
すぐそばに小さな33回忌記念の石碑が割れたまま置かれている。
熊野岳避難小屋から山頂までただっ広い尾根状になっているので、視界が悪いと迷いやすいでしょう。
ほぼ平らな道のりを7分ほど辿ると熊野岳山頂に到着。
北西の地蔵岳。その向こう側に蔵王ロープウェイの地蔵山頂駅がある。
熊野神社の鳥居。
熊野神社の社は屋根が傷み始めている。
古い狛犬。誰かが担いで運んだんでしょうな~。
対の狛犬。
そしてこれが斎藤茂吉の歌碑かな??右上の「陸奥」と中央下の「蔵王乃山」しか読めない…。調べてみると山形県の公式観光サイト「山形への旅」に碑文が紹介されていました。それによるとこの歌碑は昭和9年(1934)建立で、碑文は「陸奥をふたわけざまに聳えたまふ蔵王の山の雲の中に立つ」だそうです。もはや漢字以外は読めぬわ…。
蔵王温泉スキー場のリフト関係の建物がちょっと見える。右奥の市街地は山形市だと思う。
[12:06]熊野岳山頂で記念撮影をして下山開始。次女に蔵王の感想を聞くと、楽チンでいいね!とのことでした。今回選択したルートは高低差も少なくて子連れハイクにちょうどいいと思います。
熊野岳山頂の三角点。
熊野岳山頂から刈田リフトへ戻る
馬の背分岐への分岐。
熊野岳山頂を背にして右下へ。
馬の背分岐の様子。この頃になってようやく青空が出てきた。遅いぞ~。この辺~馬の背のどこかでサングラスを落としたはずで、後にここまで一人でサングラスを探しながら引き返してきた。しかし残念ながらサングラスは見つからず😹
馬の背分岐から、ランチを食べた熊野岳避難小屋を見上げる。
馬の背から見た刈田岳方面。おおっ、山と夏の雲はいいすね~。
晴れて日差しが当たるとお釜のグリーンがよく映えます。
お釜の湖水が日陰になるとイマイチになる。
刈田リフトで駐車場へ戻ります。
一旦青空が見えたというのにまたどんよりした空模様になってきた。
このリフト乗り場の建屋はだいぶ年季が入っているようだ。
刈田駐車場のトイレは新しくて清潔です。
下山後は「バーデン家壮凰」という温泉旅館で汗を流した。バーデンとはドイチュの温泉保養地「バーデン・バーデン」から来ているそうです。
場所はここ。
遠刈田温泉で見つけた「蔵王のらーめん家」
[15:00]温泉でさっぱりした後はお腹が空いたので近くにあった「蔵王のらーめん家」へ寄ってみることにした。名前がそのまんま過ぎてあまり期待せずに入ってみたら、あらまよっこいしょ~!下山後の胃袋に染み渡るめちゃうまラーメンを頂くことができました。
券売機で食券を購入するスタイル。だが、あれっ?
この6種類しかない(笑)。
壁に掛けられた写真を参考にして、子供と奥さんは普通のラーメン、私はダブルにするかどうか迷ったものの、チャーシューメンを選択。
こちらがチャーシュメン味玉トッピング。チャーシュー8枚入り。
これが普通のラーメン。見た目は普通の塩ラーメンっぽいですが、このスープの底に醤油が沈んでいて、食べているうちにスープの色が変化してくる。おぉ~こんな仕掛けがしてあるラーメンは初体験かな。
味玉はしっかり味が染み込んでいてうまーい。チャーシューは外側を炙ってあり、香ばしくておいしい。最初は塩ラーメンで食べている内にスープがかき回されて丼の底に隠されていた醤油ダレがパーッと広がって急に味変します。蔵王のハイキングの後に遠刈田のいいお湯に浸かり、美味いラーメンを食べられて最高の一日となりました。
「蔵王のらーめん家」の場所はここ。