9.4 C
Saitama
2024-03-19(火)

【東北・福島】安達太良山の青空と雪原の絶景を拝み、くろがね小屋の温泉を楽しむ

冬の安達太良山(1,700m)をくろがね小屋泊で往復

ホームMOUNTAIN山行記録【東北・福島】安達太良山の青空と雪原の絶景を拝み、くろがね小屋の温泉を楽しむ

2020年2月12日(水)から1泊2日で安達太良山へくろがね小屋泊まりで行ってきました。2月9日(日)は栃木の大平山ハイキング、前日の11日(建国記念日)はスキーと、結構足を酷使してますね。今回は新幹線とスキー場シャトルバスを利用しての入山です。ただし帰りのシャトルバスは夕方17:00に1本しか無いため、下山時はスキー場からふもとの岳温泉まで5.6kmをさらに1時間かけて歩きました。

今回歩いたルート

今回の交通費と宿泊費:

JR(在来線と新幹線) 浦和駅→郡山駅 運賃3,740円、自由席券2,640円
シャトルバス 郡山駅→あだたらスキー場 大人1,400円(片道・要予約)
くろがね小屋宿泊 1泊2食付き 大人6,600円+暖房費400円
路線バス 岳温泉→二本松駅 500円
JR(在来線と新幹線) 二本松駅→浦和駅 運賃4,070円、自由席券2,640円

今回は車を使わずJRとバスだけ。平日だったので新幹線の自由席もガラガラでした。交通費はトータル14,990円。山小屋の宿泊費は1泊2食付き暖房費込みで7,000円。あだたらスキー場にある奥岳の湯という日帰り温泉にも立ち寄り、料金は大人650円だった。

郡山駅~岳温泉経由~あだたら高原スキー場

郡山駅

郡山駅に0855着。郡山は結構栄えている街で、美味いもの探しをしてみたいけどいつも乗り換えのみで残念。あだたら高原スキー場行きのシャトルバスは6番乗り場辺りに表示があります。利用するには前もって予約が必要ですが、席が空いていれば当日でも乗車券を買えそう。

あだたらスキー場行きバス乗り場

駅から出てバス乗り場の向こう側にあるチケット売り場で予約した名前を告げ、1400円を支払って受け取ったチケットをバスの運転手に渡す。

あだたらスキー場行きシャトルバス

シャトルバスは普通の乗合バスと違って床下にザックなどを収納できる。郡山駅を0910に出発。乗客は二人だけでした。

安達太良山

車窓から見た安達太良山。

あだたら高原スキー場

スキー場前のバス停に到着@10:10。平日で人がいにゃい。

登山届のポスト

スキー場の端っこを歩くと登山届提出ポストがスキー場パトロール詰所の横にある。私は紙の登山届を作る時はいつも「ヤマケイオンライン」のヤマタイムを利用しています。3枚印刷して、1枚は届け出用、1枚は自宅の冷蔵庫に張り付けておく用、1枚は自分用ですね。

奥岳登山口~くろがね小屋

登山口

登山靴やスノーシューの足跡をたどってしばらく歩くとこの奥岳登山口に到着。くろがね小屋方面と、ロープウェイ山頂駅近くの五葉松平方面への分岐でもあります。最近は冬にロープウェイの運行をしていないので、智恵子抄の「ほんとの空」を眺めに行くには歩きで行くしかありません。

くろがね小屋方面は右の方へ。

橋を渡ると登りが始まる

この橋を渡ると登りが始まる。

勢至平の手前

樹林帯の旧道を登りきると小屋の辺りまでほぼ平坦な道が続く。

標高1200m辺りの気温約10℃

気温をチェックしてみると10℃。雪山装備のままこの気温だと暑すぎる。この時点で下着の網シャツと長袖シャツ1枚だけになっていた。

勢至平分岐

勢至平分岐に到着。スキー場から五葉松平経由で山頂へ登っても、この分岐点から山頂を目指してもかかる時間はさほど変わらないはず。私はまずくろがね小屋へ行くのでここを直進。

くろがね小屋遠望

この東西に走る谷間に入るとくろがね小屋が見えてくる。右側に切れているのが鉄山、中央のピークが矢筈森。今日はいい天気過ぎて暑いので日陰を選んで歩いています(笑)

安達太良山くろがね小屋

くろがね小屋に到着。ほぼ標準コースタイム通り。アイゼンを装着せずにずっとツボ足でここまで来た。荷物を降ろし、サブザックに頂上アタック用の装備を入れた軽装で出発~。この時ようやくアイゼン装着。

くろがね小屋から山頂手前まで往復

峰の辻へ向かう

くろがね小屋から登り始めて気が付いた。「やばい、腹へった。」

峰の辻へ向かう

今日は新幹線の車内でサンドイッチを食べたっきりで、その後はカロリーメイトを休憩中にかじった程度。シャリバテで脚が上がらない感じになってまいりました!ハンガーノックというやつです。

峰の辻へ向かう

軽装備なので楽に登れるはずが、、、つらい…。表面はクラストしている雪を時々踏み抜いてしまうので疲労感が余計に増幅。

なかなか近づいてくれない山頂。 行動食はもう食べ尽くした。

峰の辻のすぐ手前

脚が上がらん。

峰の辻に到着。ここから一旦降りて登り返します。

安達太良山・峰の辻のエビの尻尾

昨日は天気が悪かったはずなのでエビの尻尾が育ったはず。

安達太良山・馬の背の方

うろこ雲が下り坂の天候を教えてくれる。

安達太良山

一旦下って登り返し始めたけどこの辺でギブアップ。あの出っ張りが山頂の乳首の部分です。もうちょいだが安達太良山は何度も登頂しているので山頂へのこだわりは特に無い。あっさりと引き返すことに決定。意識は明瞭。脚が動いてくれないだけ。

記念に動画を少々。

また下って峰の森へ登り返すんだけどね…。中央奥の方に見える市街地は福島市です。

安達太良山の稜線

雪原と青空、これぞ冬の雪山の醍醐味。風は強い。

シュカブラ

風が強いので風紋が刻々とその模様を変化させる。

安達太良山・鉄山

鉄山方面を見上げる。

くろがね小屋のちょい上

そこを下ればくろがね小屋。

くろがね小屋に宿泊。温泉入り放題。

くろがね小屋

くろがね小屋に戻ってきた。

くろがね小屋6号室へ

今夜の宿泊客は私を含めて8人。2016年の正月に泊まった時は人大杉で2階の廊下みたいな所で寝たけど、今回は6号室を一人で使えることになった。

くろがね小屋6号室

布団2組を使って寝床を準備。山小屋泊の時はISUKAのシルク製シーツを持参するので、この袋状のシーツに入った状態で布団をかぶる。誰が使ったのか分からない毛布や布団に入るのが嫌だな~と思う人におすすめ。

ISUKA(イスカ) シルクシーツ レクタ ネイビーブルー

さすがシルクで肌触り抜群。山小屋泊の時だけではなく、テント泊で寝袋を使う時もインナーとして利用します。ちなみにISUKAは日本の寝袋メーカーで、私は高校生の頃からお世話になっています。

磯辺焼き

荷物を整理した後、腹ヘリなので1階で餅を焼いて磯辺焼きに。

ユニフレーム ミニロースター

この焼き網も結構長らく使っている。同じユニフレーム製で長方形のロースターも持っていたが行方不明。この丸型の方が軽いし他の鍋類とスタックして収納できてよろしい。バーナーの炎で餅を直接炙ったりすれば即焦げてしまうが、ロースター下段のメッシュ状の網が炎を熱に変えてくれるので餅や干物などを焼くのに便利。脂汚れを気にしなければ肉も焼ける。

くろがね小屋の夕食はカレー

くろがね小屋名物、夕食のカレー。餅を2個食べた後だったので2回しかおかわり出来ず。

くろがね小屋は風呂付きの山小屋で、お湯はすぐ上の方にある源泉から注ぎ込まれています。かけ流しの酸性泉に入ると全身が消毒される感じがする(笑)手に付いた湯をなめるとレモン果汁のクエン酸程度の酸っぱさ。pHは2.4だそうです。風呂のある山小屋は最高!身体を温めてから布団に入りましょ~。4回も入浴してしまった。

くろがね小屋から下山

くろがね小屋の朝食

2020年2月13日(木)、くろがね小屋の朝食。卵はもちろん温泉卵。今日の天気は下り坂でにわか雨の予報。

くろがね小屋の歴史

昔の新聞記事のコピーが壁に貼ってあり、昭和24年(1949年)当時の宿泊料は一泊100円。すごい!ちなみに2020年の素泊まり料金は4,100円。くろがね小屋は2021年から建て替え工事が始まりますが、料金はどうなるのかな~?今の小屋に泊まっておきたい人は2021年3月30日まで!31日で現在の小屋は営業終了です。

昔のくろがね小屋

昭和33年(1958年)のくろがね小屋。ほほー。

くろがね小屋へのメッセージ

くろがね小屋への寄せ書き。

くろがね小屋

08:10頃に下山開始。気温が高いため、雪ではなく雨がぱらついている。

勢至平分岐の近くに勢至塔と読める石碑が立っていた。月待塔かな?二十三夜にこの辺りで月待の行事をおこなっていたのかも。

馬車道から弓道へ

馬車道から旧道へ入る。スキーの人は馬車道へ。

安達太良山頂方面を振り返る

振り返ると山頂の乳首が見える。

奥岳の湯

あだたらスキー場バス停前にある日帰り入浴施設「奥岳の湯」。ちょうど営業開始時間の10:00にここへ着いたのでひとっ風呂浴びていく。

奥岳の湯・脱衣室

脱衣室はこん感じでまだ新しくてきれい。大きめのザックを置けるロッカーもあります。

奥岳の湯・洗い場

浴室の様子。朝イチなので誰もおらぬ。

奥岳の湯・露天

奥岳の湯の露天は見晴らしもいい。まだここからさらに1時間歩くのですが、一旦汗を流すことが出来た。

あだたらスキー場~岳温泉バス停~JR二本松駅

あだたら高原スキー場の駐車場

昼頃から二本松駅や郡山駅へ行ける路線バスは残念ながら無いため、バスの便がある岳温泉バスターミナルまで5.6kmを1時間かけて歩いて下りま~す。

くろがね小屋宿泊者用駐車場

くろがね小屋宿泊客がスキー場駐車場の一番いい場所を取ってしまうのは良くないんでしょうね。2019年秋からくろがね小屋の宿泊客はスキー場から離れた場所に駐車するよう指示されています。

以前は冬でも二本松駅行きのバスがありましたが今は無い。しょうがない。

安達太良スキー場~岳温泉バスターミナル

安達太良スキー場と岳温泉を結ぶ車道を歩いていると目につくのが、所々通路状に木の生えていない場所があるということ。昔は岳温泉から徒歩で登り始めていたはずで、これは車道ができる前の旧道の跡ですかね?

JICA二本松訓練所

途中にJICAの二本松訓練所がある。この前を通る度に中を見てみたいと思うが、いつも通り過ぎるだけ。訓練所は2か所あってもう一つは長野県駒ケ根市。

岳温泉線の標識

4km歩いて下ってきた。岳温泉まで残り1.6kmなのであと10分ちょい。

岳温泉・光雲閣

岳温泉の上にある光雲閣前を通過。ここの日帰り入浴は大人750円だそうです。

安達太良山登山口

岳温泉神社の上にある昔の安達太良登山口の石碑に到着。昭和36年(1961年)建立。

安達太良山登山口

横を見ると「スキー場まで1.2km」と記されていて、その距離だとJICAの二本松訓練所の辺りになる。何かの間違いだと思って検索してみると、やはりJICAの敷地は昔の岳スキー場の跡地だそうです。 昭和47年(1972年)にスキー場の経営権が富士急行に移譲され、それから現在の位置に新しく広いスキー場を開発したのだと推測します。

「ここから頂上までの距離9.4km」とも彫られていて、これはくろがね小屋を経由せずに登った場合の距離におよそ合致する。昔は岳温泉から出発して安達太良山を目指したんですよ。もちろん他の登山口もあるけど。

岳温泉から入る安達太良山登山口の現在の様子。今はもうここから歩き始める人はまずいない。

岳温泉神社

少し下ると岳温泉神社。

岳温泉神社の由来

三度移築された岳温泉神社の由来。

湯を通す木管

くろがね小屋付近の源泉から温泉街まで湯を通すために使われていた木管。現在は塩ビ管を使用している。

木管

ほほー。

木管の中

丸太をくりぬいたとして、どうやって木管同士を接続したんだろうか。

岳温泉・Mt.Inn

気になる宿。2019年にオープンしたmt.inn

mt.inn

日帰り入浴(大人600円)もやっているけど残念ながら今日は休館日だった。

カメハメハ?

カメハメハか何か。よく見ると足元にイッヌがおる。ここはニコニコ共和国だったこともあり、変わったものが沢山潜んでいそう。

JICAの訓練生もここまで来るのかな?

おっ、この雰囲気は!車やバスに乗ってると気づかない「岳観光劇場」。

国立演舞場こと岳観光劇場のあった建物が今では空桶家というカラオケ屋になってしまった。

岳温泉のメインストリート入口

岳温泉メインストリートの入口。ここにはかつてニコニコ共和国の大きな看板が掲げられていた。

ニコニコ共和国国会議事堂

すぐそばにある岳温泉観光協会はかつてのニコニコ共和国国会議事堂。以前は両脇に取り付けられていた日本時間とニコニコ時間を表示する時計も無くなってしまい、飛び出た電源ケーブルと円形の跡がわびしい。

岳温泉・成駒

岳温泉バスターミナルから二本松駅行きのバスが出るまで1時間あるので、その間にいつものソースかつ丼を頂きましょう!

成駒のソースかつ丼

ヒレにしました。分厚いカツを揚げるのに多少時間がかかる。

モンベルのメンバーカードを見せると温泉卵をもらえる

モンベルのメンバーカードを見せるときれいな紙に包まれた温泉卵をもらえる。このまま持って帰っても大丈夫なように紙で包んであるらしい。

温泉卵をのせたソースかつ丼

割ってみると黄身が若干固めだった。これはこれでよし。

岳温泉成駒のメニュー

メニューの一部。カレーや麺類もあります。

岳温泉バスターミナル

かつてのニコニコ国際バスターミナル。今は薄暗い待合室。北アルプス方面のバス待合室のような明るさは無い。

岳温泉バス停のトイレ

岳温泉バス停のトイレはきれいにしてある。

岳温泉

おそらくまた来ま~す。

二本松駅

バスにゆられて二本松駅に到着。ここで宇都宮行きの上り電車をさらに50分待つ。その後宇都宮で新幹線に乗り換えて無事夕方までには帰宅しました。安達太良山は春夏秋冬どの季節に登っても楽しめるし、岳温泉のお湯は気持ちいいし、ニコニコ共和国の名残を発掘するのも楽しい。おすすめの山域です。

Reliveで今回の山行を振り返る

Relive ‘2020/02/12 安達太良山’

コメントをどうぞ~

コメントを入力してください。
お名前を入力してください

(*)印は必須項目です。メールアドレスが公開されることはありません。。

山行記録アクセス数トップ5

にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ
ブログ村へ寄ってみる