日程 | 【日帰り】2019年03月24日(日) |
メンバー | ぬこしち、まさ、みー |
天候 | 快晴・残雪あり |
アクセス | 利用交通機関 車・バス山中湖交流プラザの駐車場(無料)を利用し、バスで篭坂峠へ移動。 |
鉄砲木ノ頭とはこりゃまた変わった名前の山だなと思ったのは、雑誌「ワンダーフォーゲル(休刊中)」2018年12月号をパラパラとめくっていた時です。記事の写真で山中湖の向こうに富士山がドーンと構えている風景が写っていて、こんな絶景を拝める山なら今度登りに行ってみようと思っていたので、子連れで歩いてきました。前日に雪が降ったため、次女は雪に足跡を残しながら登るのが楽しかったようです。鉄砲木ノ頭は日当たりがよく、雪はすべて溶けていました。
地図・ルート・標高グラフ・移動ペース
歩行距離:10.5km
累積標高:551m(登り)、659m(下り)
歩行時間:5時間06分
休憩時間:1時間36分
グレード:
コース定数:18
コース定数の目安●10前後:体力的にやさしく初心者向き ●20前後:一般的な登山者向き ●30前後:日帰り登山の場合、健脚者向き ●40以上:日帰りでは困難。1泊以上の計画が必要。
行程とコースタイム
- 日帰り
- 行動
- 5時間06分
- 休憩
- 1時間36分
- 合計
- 6時間42分
今回の山行の費用
交通費 | 高速 | 浦和~山中湖 | 4,210円(ETC) | 計 | 7,120円 |
相模湖~浦和 | 2,910円(ETC) | ||||
バス | 山中湖交流プラザ前~籠坂峠 | 430円(大人) | 計 | 1,080円 | |
下山後の温泉 | 日帰り入浴 | 石割の湯 | 900円(大人)、350円(小学生) | 計 | 2,150円 |
合計 | 10,350円 |
参考リンク
バスで籠坂峠まで移動し、三国山ハイキングコースを辿って鉄砲木ノ頭(明神山)を目指す
この日は山中湖交流プラザきららの駐車場(無料)に車を止め、バスで今回の登山口「籠坂峠」へ移動しました。途中の「山中湖旭日丘」バス停で乗り換え、08:43に籠坂峠に到着。バス停は「山中湖村公園墓地」の入口前にあります。そして登山口そのものはこの墓地の奥にありますので、墓地へと続く坂道を登ります。山中湖湖畔には無かった雪が、少し標高を上げただけでご覧のように2~3cm積もっておりました。
[09:06]墓地のトイレで用を済ませて出発~。
三国山ハイキングコースと表示してある登山口は墓地の奥にあります。
このタイプの車止めと警告があるという事は、自動二輪やマウンテンバイクが入って問題になったことがあるはず。
傾斜は大したことないので、クランポンの必要は無し。チェーンスパイクはあればいいけど、なくてもなんとかなります。はねた雪や泥が登山靴の中に入らないよう、ゲイターは必要。
北西斜面を南東に向って登るの図。
先行していた5~6名のグループが何故か引き返してきて、ここからまっさらで踏み跡無しの雪面を登れることになりました~。
アザミ平~三国山
[10:08]登山口の墓地から1時間ほどでアザミ平に到着。
アザミ平は三方へ分岐があり、南西へ向かうと須走口へ出られる。
この後は東の方へ細かいアップダウンを繰り返しながら、広い稜線を辿って大洞山へ向かう。
南側の視界はよく開けていて、箱根の金時山や神山、伊豆の達磨山や天城山が遠望できました。手前の市街地は御殿場市です。
晴れていて気持ちのいいスノーハイク。空は真っ青。
もちろん朝は気温が約1℃で寒かったけど、昼近くになると快晴の雪原は陽射しが強くて暑い。10:00頃の気温は4℃くらいでした。
大洞山への登りにはいると、西側の富士山がよく見えるようになった。
山のポーズらしい(笑)。
標高1300mはまだ冬なので葉っぱもなく、空気中の水分が少なくて青空が澄み渡っている。
大洞山山頂
[11:06]大洞山山頂(1,383m)に到着。
ゆっくりと座れる場所も無いのですぐに次の楢木山へ~。
楢木山山頂
[11:47]約40分で楢木山(1,353m)。ここもゆっくり休憩できる場所ではなかったので、さっさと次の三国山へ向かう。途中のヅナ峠から山麓の富士スピードウェイへ下りられるらしい。下の方からサーキットのエンジン音が響いていた。
登ったり下ったり、同じような景色がしばらく続く。雪はサクサクで歩きやすい。
[12:23]おっ、何か見えると思ったらそこが三国山でした~。
三国山山頂でランチ休憩
三国山山頂の標識。名前のとおり、ここは神奈川・静岡・山梨3県の県境が交わる所である。
三国山山頂にはベンチにできる板があったのでここで、ゆっくりランチ休憩。風のあまり来ない陽だまりでうな丼にしました。
[13:35]1時間10分ほど休憩してから、本日のメインキャラ、鉄砲木ノ頭へ向かいます。
[13:56]三国峠へ下りてきた。三国山~三国峠は北斜面なので10cmくらいの雪が残っていました。傾斜はキツくないのでアイゼンなどは不要。
鉄砲木ノ頭(明神山)
下りてきた車道を渡った反対側に鉄砲木ノ頭(明神山)への登り口があります。この斜面はもう雪が溶けて黒土が剥き出しになっている。
ちょっと登って後ろを振り返ると、さっきまでいた三国山がどっしりと見える。
また富士山が見えるようになってきた。
すごく、、、真っ直ぐな直登です。土がドロドロじゃなくてよがった~。
鉄砲木ノ頭の名前の由来などについて調べてみた
[14:27]鉄砲木ノ頭(明神山)のただっ広い山頂に到着。ここには諏訪神社の奥宮があります。だから明神山と呼ばれるのは分かるんですが、「鉄砲木ノ頭」の名称は一体どこから来たのだろうか?ちょっと調べてみると、ちょうどここは甲斐と駿河の国境にあり、山梨県側と神奈川県側で呼び名が違うと分かります。なだらかな斜面に諏訪神社奥宮が置かれた山梨県側は諏訪神社にちなんで明神山。それに対して神奈川県側は切り立った斜面や深い沢が入り乱れた険しい地形で成り立っていて、よく鉄砲水が発生したためか鉄砲木ノ頭と呼ばれるようになったそうです。鉄砲木は鉄砲水の転訛、もしくは地図作成時の転記ミスですね。
地形図を見ると一目瞭然。神奈川県側は急斜面のある深い渓谷が複数あり、斜面の崩落などで沢が塞がれて水が溜まってしまうと、決壊した時に鉄砲水が発生するということを繰り返したのでしょう。ここの下流には現在は丹沢湖(三保ダム)があり、今では急激な増水に対処できるようになっています。そして鉄砲木ノ頭から見て丹沢湖を挟んだ反対側には玄倉川(くろくらがわ)があり、中洲でキャンプをしていた家族連れが急な増水で流された1999年の「玄倉川水難事故」はまだ記憶に新しい。丹沢湖の上流はどこも急な大雨に見舞われると一気に増水しそうな地形になっています。
少し広域で地図を見てみるとこんな感じになります。丹沢湖に向かって流れる渓谷はどこも切り立った崖に囲まれており、ダムの上流で豪雨が発生すればどこでも鉄砲水が起こりそうです。つまり結局今回訪れた「鉄砲木ノ頭(明神山)」だけでなく、丹沢湖上流の沢の源頭部はどこでも鉄砲水の頭であるのでしょう。有名な丹沢山や塔ノ岳も、丹沢湖側から見れば鉄砲水の頭ということになります。
鉄砲木ノ頭(明神山)からの眺望
鉄砲木ノ頭(明神山)から、富士山と山中湖の眺め。
富士山を押しているところ(笑)。
青空と富士山と中山湖とススキの組み合わせがいい。
[14:37]10分ほど景色を堪能した後、パノラマ台に向かってススキの原を下ります。
歩いていて気持ちのいい斜面だ。車を止めた山中湖交流プラザの駐車場が見えてきた。
今回歩いてきた三国山ハイキングコースの稜線。
黄金色のススキと青空。
振り返ると黒い地面があまり見えなくて美しい。
すごく歩きやすい。
緑色の人工芝とテニスコートが見える場所が、山中湖交流センター。
鉄砲木ノ頭中腹にあるパノラマ台から山中湖交流センター駐車場へ下る
[15:08]パノラマ台という駐車場のある展望台に30分ほどで到着。今日は天気もいいので観光客の車が沢山止まっていた。
パノラマ台にはトイレもあります。
パノラマ台から下るとすぐにこの風景ともおさらば。
パノラマ台から下りてきて車道に出たところ。
車道の反対側に登山道の続きがある。
樹林帯の中の道を通り抜けるとすぐ、山中湖交流センターの人口芝グラウンドのそばに出ます。