2016年11月2日(水)、谷川岳肩の小屋の最終営業日と自分の休みがちょうど重なっていたため、一泊二日のゆっくり行程で谷川岳天神尾根をピストンしてきました。本来は紅葉を眺めながら西黒尾根から登って天神尾根を下山しようと計画を立てていましたが、とうとう雪が積もってしまったので大人しく天神尾根の往復で行きます。
今回の山行ルート
関越道の水上I.C.を降りて、国道291号を道なりに奥の方まで登っていくとモグラ駅として名高い「土合駅」の前を通り、ほどなく谷川岳ロープウェイの土合口駅ベースプラザ駐車場に到着。駐車料金は普通車500円で、12月1日から4月30日まで平日は無料になります。
交通費と宿泊費
高速(浦和I.C.~水上I.C.) | 4,390円(ETC割引なし) |
ベースプラザ駐車場 | 500円 |
谷川岳ロープウェイ | 2,100円(往復) |
肩の小屋 | 4,000円(素泊まり、マット・寝袋付き) |
高速(水上I.C.~浦和I.C.) | 4,390円(ETC割引なし) |
交通費が計11,380円で、肩の小屋の宿泊費を入れて合計15,380円プラスガソリン代でした。
谷川岳ロープウェイ~肩の小屋
ロープウェイに乗って北側を見ると、白毛門の上部は白くなっていたので谷川岳も同じ様になっているはず。
ロープウェイ天神平駅の外に出ると、リフト乗り場の向こうに冠雪した谷川岳山頂が見えた。
パウダースノーを楽しめる天神平スキー場もシーズン入り直前はこんな感じ。
天神峠(スキー場の一番高い見晴らしが良い所で、リフトを使って行ける)への分岐に到着。翌日の下山時はロープウェイ駅に向かわず、この天神峠に向かうルートを取った。
まだ緑が残る笹原に雪をかぶった状態の谷川岳。あの斜面を登っていきます。
小屋の内部にあるものは土間とベンチとテーブルだけでトイレは無し。10分ほど休憩して出発。
避難小屋の上部にある岩場。今日の状態はただの濡れた岩場でした。
振り返ると下に赤い熊穴沢避難小屋が見える。斜面に筋状に付いているルートがさっき通った夏道。もっと雪が積もると尾根沿いに歩くトレースが出来る。
雪が積もり始めた笹原と下の方に見えるロープウェイ天神平駅。
西側に見える仙ノ倉山方面の尾根はいつ見てもきれいだな~。右奥に苗場山とかぐらスキー場が見える。この辺りでチェーンスパイクを登山靴に装着。
まさかの20℃超え。この温度計がずっと日に当たっていたせいかもしれない。
肩の小屋~谷川岳山頂往復
肩の小屋を後にして、今日中に双耳峰である谷川岳の山頂、トマの耳とオキの耳を登っておきます。
マチガ沢源頭の方を見下ろすと断崖絶壁。
オキの耳から見たトマの耳。山頂に人影が見える。東側の崖がおっかない。
オキの耳から尾瀬の至仏山・燧ヶ岳を望む。やや右奥に日光白根山。
オキの耳の奥には奥の院へ続く踏み跡があるので辿ってみる。さらにその先は一ノ倉岳方面へと続き、馬蹄形縦走のコースとなる。
奥の院の鳥居に到着。
鳥居の奥には小さな祠。本来この辺りに岩の隙間に嵌め込まれた古い祠があるはずだが、いつも積雪期に来るのでこの新しい祠しか見たことがない。ちなみにここの稜線の西側(左側)は新潟県。
この奥の院は、湯テルメ谷川のある谷川温泉に祀られている富士浅間神社の奥宮だそうです。
谷川温泉・富士浅間神社の位置
谷川岳を下山後、これからも登山中にケガなどしないようにお参りしておきました。
オキの耳に戻ってきた。奥に見えるトマの耳の向こうにある肩の小屋へさらに戻ります。
肩の小屋
肩の小屋に宿泊の予約を入れる時、素泊まり・寝具付きで申し込んでおきました。この小屋の寝具はロールマットと普通のキャンプ用寝袋が2つ。寝袋一つを敷布団にしてその上に寝袋で寝ると寒いですが、寝袋の中に寝袋を入れて二重にすると温かくなります。今夜の宿泊者は他に2名来るはずがなかなか現れない。自分の寝床は反対側のすみっこに移動させておいた。ちなみにトイレは外にあります。
雲が稜線を乗り越えて滝の様に流れている。動画で撮っておけばよかったな。
何とかして夕焼けの写真を撮れないかと思って寒いベンチでジーっと待っていたものの、北西側に見えたこれが今日一番の夕焼け色でした。
どんどん雲が溜まってきた。平地における日の入時刻は16:46ですが、標高1900m地点では多少伸びるはず。
小屋の中に入って晩御飯の用意。小屋で水を補給したい場合はペットボトルの水を購入することになります。他の宿泊客2名が小屋に現れたのは暗くなってからでした。小屋の周りも雲に覆われて雪が降っていたから怖かったでしょうね。天神尾根の樹林帯にクマがいたそうです。
11月3日(木)、日の出前に起床。お湯を沸かしてフリーズドライの雑炊などの朝食。カメラなど最小限の荷物だけを持って山頂のトマの耳へご来光を見に行ってきます。朝は雪がいい感じにクラストしていて登りやすいのでチェーンスパイクや軽アイゼンは必要なし。
トマの耳の標柱と向こうに見えるのは武尊山(2,158m)。雲海が一面に広がっております。
夜のうちに出来た小型のエビの尻尾。谷川岳山頂からご来光を拝めたので肩の小屋へ一旦戻ります。荷物をまとめて下山開始。
雲海が一気に消え、急に視界が開けた。スリップ防止のため、チェーンスパイクを装着しておきます。
天神尾根の西側、二俣の西側の沢沿いにある巨大土管。いつも超気になるやつ。これは地形図でチェックすると関越トンネルの通気塔だそうな。
関越トンネル換気塔の位置
「関越トンネル 換気塔 見学」で検索してみると、NEXCO東日本主催の見学ツアーが時折開催されているようです。【参照:実際に換気塔見学ツアーに参加した新潟方面のメディアによる取材記事】夏にしかやらないだろうけどいつか参加してみたい。
さっきまで快晴だったのにもかかわらず、急に気温が下がって雲が湧き始めた。天神峠の方を回ってから下山したいので超特急で下る。写真を撮らなかったけど、どんどん下がってきた雲の中に入ってしまったら吹雪でした。
天神峠の展望台まで来たものの、雪とガスでほとんど何も見えぬ…。ロープウェイがチラッと見えたくらい。リフトはまだ動いていたのでロープウェイ天神平駅まで下り、おとなしく下山しました。ロープウェイで下るときに同乗した夫婦と話をしたところ、お二人は日光白根山に登る予定が悪天候のため谷川岳に変更したものの、熊穴沢避難小屋の辺りで吹雪いていたので引き返してきたそうです。ロープウェイの動いていない朝イチの時間帯だったら快晴だったんですけどね。残念。
ロープウェイ土合口駅近辺は紅葉がきれいでした。帰りに谷川温泉の湯テルメ谷川で汗を流してから岐路についた。ここは低料金でおすすめですが、週末の夕方は混んでる事が多いです。
湯テルメ谷川について
谷川温泉観光協会のサイト | http://www12.wind.ne.jp/tanigawa-onsen/yuterume.htm |
料金 | 大人(中学生以上)630円、子供(3歳~小学生)280円 |