日程 | 【テント泊】2021年1月6日(水)から1泊2日 |
メンバー | 【単独行】ぬこはち |
天候 | 曇り時々晴れ、強風 |
アクセス | 利用交通機関 車北八ヶ岳ロープウェイの無料駐車場を利用。 |
正月三が日を避けて1月6日からテント泊で八ヶ岳方面へ行こうと計画を練っていましたが、標高が高いところは軒並み風速30m/s超えの予報が出ていたため、北八ヶ岳の白駒池でテント泊だけ楽しんできました。
地図・ルート・標高グラフ・移動ペース
歩行距離:14.3km
累積標高:649m(登り)、653m(下り)
歩行時間:4時間22分
休憩時間:2時間9分
グレード:
コース定数:19(山小屋泊なら雪山初心者向き)
コース定数の目安●10前後:体力的にやさしく初心者向き ●20前後:一般的な登山者向き ●30前後:日帰り登山の場合、健脚者向き ●40以上:日帰りでは困難。1泊以上の計画が必要。
行程とコースタイム
- 1日目
- 行動
- 2時間12分
- 休憩
- 1時間17分
- 合計
- 3時間29分
- 2日目
- 行動
- 2時間10分
- 休憩
- 52分
- 合計
- 3時間2分
今回の山行の費用
交通費 | 高速 | 浦和~佐久 | 3,410円 (深夜・ETC) | ||
佐久南~浦和 | 4,920円 (通常) | 計 | 8,330円 | ||
ロープウェイ | 往復(モンベル割引) | 1,900円 | 1,900円 | ||
合計 | 10,230円 |
参考リンク
【初日】北八ヶ岳ロープウェイから五辻と麦草峠経由で白駒池の青苔荘テントサイトへ
ロープウェイを降りた時点で縞枯山と茶臼山は分厚い雲の中だったため、五辻経由のコースを取ります。
ロープウェイ駅~五辻経由~麦草峠
北八ヶ岳ロープウェイ山麓駅前の駐車場は料金無料。ロープウェイの往復チケットは大人2,100円ですが、モンベルのメンバーカードを見せて200円引きの1,900円で購入。例年と比べて乗客は少ない。
10:20発のロープウェイに乗り、山頂駅で登山届をポストに提出したらいつものキツツキをちょいと触って10:40に出発。
冬期登山道→→→と書いてあるから「こっちだったっけ??」と思って行ってみたら、ロープウェイに沿って下山するルートだった(笑)。
こっちこっち。五辻の方。
いきなりもふもふ。北八ヶ岳のこの感じが好きなんですよ。踏み跡が消えかかっている。
森林浴展望台という夏の観光客向けのスポットを通過。
樹林帯の中は風が当たらないし、樹上の風が止むと無音になるのがいい。
雪の下に木道があるのが分かるので、まだ積雪は少なめ。
[11:10]ロープウェイ駅から30分ほどで五辻の分岐に到着。
縞枯と茶臼の間の鞍部(コル)からこの五辻へ下りてこられます。踏み跡もバッチリ残っておる。
さらに少し歩くと休憩適地の五辻の東屋。約10分休憩。
ロープウェイ駅から、五辻経由で出逢いの辻へ向かうルートは基本的にゆるい下りになっています。
[11:52]東屋から20分で出逢いの辻に到着。まっすぐ南に向かうと国道299号に出られるが、せっかくスノーシュで来たのだからオトギリ平へ向かう。以前大雪だった年の2月にここへ来た時はあきらめて国道の方へ抜けた。翌日の帰路は時間短縮のため、国道299号から出逢いの辻へ直接入りました。
出逢いの辻に設置されている案内図。これを見落とすことは無いでしょう。
オトギリ平へのルートは樹林帯をジグザグにゆるく登っていく感じです。
ちょっと開けた場所に出ると、オトギリ平の分岐はもうすぐ。
[12:26]出逢いの辻から32分でオトギリ平に到着。この辺りから鹿の足跡が目立ってきた。鹿も歩きやすい人間の踏み跡を辿る方が移動しやすいのだろう。
2月になるとこの景色が白と青だけになって、もっと美しくなる。左手の森の中に足跡やフンの主と思われる牡鹿がいた。
オトギリ平から見た茶臼山。
[12:56]大石峠着。
こっちが大石峠の新しい道標。
大石峠から麦草峠へ下る。正月に人が大勢通ったらしく、踏み跡は明瞭。
国道すぐそばの茶水の森。夏に来ると苔がきれいなんだろうな~。雪に埋もれた冬の景色しか見たことがない。
冬季閉鎖中の国道299号を横断して麦草ヒュッテへ。
[13:15]三角屋根が特徴的な麦草ヒュッテに到着。
休みだと思っていたのに「営業中」の札がかかって煙突から煙が出ている。スタッフの方が外に出てきたので声をかけてみると、1月6日はお客さんがいて今日だけ営業中だそうな。
麦草ヒュッテ~白駒池
[13:29]小屋の前のベンチで荷を下ろして大休止後、白駒池へ向かいます。12時過ぎ頃は縞枯と茶臼の山頂が晴れていたけど、再び雲の中へ。どっちみち天気は下り坂。
丸山経由で高見石へ通ずるルートは踏み跡がしっかりとあった。白駒池を無視して黒百合ヒュッテ方面へ抜けたい時はこのルートを取る。
白駒の奥庭。1月上旬だとまだ雪が少ない。雪の下の木道もだいたい位置が分かるので踏み外す事もなく通過。これが中途半端に積もって木道の位置が分からなくなると、踏み抜いて腰までもぐってしまい、脱出するのに四苦八苦?するんですよ。雪が固く締まってくると踏み抜きも少なくなりますが。
白駒池へのルートは履帯付きの運搬車やスノーモービルが走れるくらいの幅があり非常に歩きやすい。私が高校生だった頃はそこら中にクロスカントリースキーのコースであることを示す標識があったのだが、ほとんど無くなってしまいましたね。
[14:06]麦草ヒュッテから30分ほどで白駒分岐に到着。右に行くと高見石小屋、真っすぐ行くと白駒荘。
左手の青苔荘(せいたいそう)のテン場へ向かいます。
青苔荘テント場
ちょっと下るとすぐに青苔荘前に出る。ここに来たのは今回が初めて。
この日の宿泊客はテン泊の私一人のみで、わざわざ小屋を開けに来てくれたらしい…。もうしわけない。テント泊料金は1人1,000円(1人なのか1張なのか失念)で、板張りを使うと+500円。以前はテン泊料金が900円だったはずなので、おそらく値上げがあったと思われる。水は容器を持ってくれば厨房で注いでいただけます。トイレの写真は↓でお見せしますが、めちゃキレイですよ。
どこにしようか迷ったが、ここを本日のキャンプ地とする!
最初はテントをこのデッキ上に張ろうとしたものの、途中で気が変わって雪上に張った。わざわざここまでテントを担いできたのだから、雪の上の方がいいな~と思ったもので。ただし雪がふわふわのパウダースノーで、踏み固めるのに苦労しました。雪用の長いペグも張り綱にテンションかけるとすぐにすっぽ抜けそうになるし…。
荷物を整理したら、まだ明るいうちに氷結した白駒池を渡って白駒荘の方へ行ってみます。
2018年に建て替えられた白駒荘の建物。営業しているのだろうかと疑問に思いやってきたところ、中は非常灯などが点いているだけでほぼ真っ暗だ~。本当は子供と一緒にこの白駒荘へ泊まりたくて、白駒荘の公式ウェブサイト宿泊予約ページで空室状況を毎日チェックしていました。1月6日、7日は満室表示のままになっていて、ツアー客でも入っているのかな?と思っていましたが、今日のこの様子を見ると、単に予約を取らずに閉めていただけでしたね。水曜木曜の予約を取らないようにしていたのかも。
2018年1月3日、焼け落ちた白駒荘新館の前を通った時の写真。
白駒池の中央部も完全に凍結。
自分だけの足跡を残せる。
白駒池を散歩して満足したのでテン場に戻ってきた。
青苔荘の外トイレは土足禁止なのが納得できるほど清潔に保たれている。
おお~すごい!何もかもピカピカだ。しかも暖房完備。照明はセンサーで自動点灯。
流しの方も綺麗すぎて汚せませぬ~。
今夜の寝床。モンベルのステラリリッジ2。フライは冬用ではなくて普通の3シーズン用。寝袋はモンベルのダウンハガー#5とドイターのアストロ-2を重ねたものにシュラフカバーをかけた。こうするとかさばるけど冬用の寝袋がなくてもなんとかなる。さらにダウンの上下を着込んでダウンのブーティ(ダウンでできた靴下のお化け)を履くと寒くて目が覚めることもない。テント内には普通の薄い銀マットを敷き、インフレータブルマットはサーマレストのプロライトプラスを使用。
高校山岳部の雪山合宿では、普通の銀ロールマットを敷いて3シーズン用の化繊の寝袋にスキーウェアを着て何とか寒さをしのいでいたけど当時のほうが頑丈だったんですかね?(笑)
夕食はキムチ鍋。野菜はあらかじめカットしてジップロックに小分けしておいた。キムチのスープはレトルトの1人用。生の豚バラ肉や豆腐も投入。雪山の初日だから腐敗の心配をしなくていいですね。テント出入り口前は出入りしやすいように一段掘り下げてあり、風を遮ることもできるので煮炊きする場所としてちょうどいい。それでも風防は熱を反射させてガス缶を温めるという目的があって使っています。1月6日の日没は16:51ですが、白駒池は高見石や丸山に遮られているため、もうちょい早めに暗くなります。19時頃には寝たかな。スマホ、バッテリー、カメラ、凍らせたくない水は寝袋の中に入れておきましょう。
【2日目】白駒池からロープウェイ山頂駅へ戻る
翌朝の気温はおよそマイナス12℃で風はかなり強い。8:17に出発。

スクリーンショットで保存しておいた赤岳の天気予報。1月7日はどこも暴風の予報でした。高い所へ行かず、スノーハイクと雪中テント泊を楽しむだけにしておいて正解だったかな。白駒池のテント場は盆地状の地形にあり、樹林帯の中なので風の心配はあまりありません。
[08:23]白駒分岐。高見石小屋の方に向かって新しい履帯の跡が残っていた。
[09:07]44分で麦草ヒュッテに到着。吹きさらしの場所に出ると風がものすごい。
今日は早めに帰って、子供をテニススクールに連れて行かなければならないので時間短縮のため国道299号(メルヘン街道)経由でロープウェイ駅に戻ります。大石峠やオトギリ平を経由するより、比較的真っ直ぐな車道を通るほうが早い。
右手のガードレイルに隙間があり、そこがコケモモの庭経由でオトギリ平へ通ずるルートの入口。出逢いの辻への入口はもうちょい先。
ここから出逢いの辻へ向う。ここから標高差約200mのゆるい登りが坪庭まで続く。この入口が深雪で埋まってたらどうしようかと思っていましたが、十分踏み固められていました。国道を歩いているときは思いっきり向かい風で大変でしたが、樹林帯に入ったら楽になった。
[09:42]麦草峠から30分ちょいで出逢いの辻に到着。
モフモフな樹氷の中をひたすら歩く。
風の直撃を受けることはないものの、吹き飛ばされた雪が次々舞い降りてくる。
坪庭のちょい南側は若干開けた感じになっていて、踏み跡は消えている。でもまあ方角は分かっているし、目印の旗が所々に立っているので何とかなります。向こうの山は北横岳。
[11:12]白駒池のテント場から2時間39分でロープウェイ山頂駅に到着。急いだつもりなんだけど、荷物が重いとこんなものか。夏の標準タイムとあまり変わらず。
しかし人がほとんどおらん。
ロープウェイ乗り場前。ガラーン…。客は自分一人。
ロープウェイのゴンドラには計1,080kgの重りが載せられていた。それでも強風のためゴンドラがブランブラン揺れて、開けっ放しの窓はガタガタいってました。運行を続けてくれてありがたや~。
無事げざーんして、今回は温泉にも入らずまっすぐ帰宅しました。